
看護師転職・求人 診療科目別 呼吸器科 ある日のタイムスケジュール
看護師として、呼吸器科に転職した人のある日のタイムスケジュールをお伝えしていきます。
呼吸器科は、主に鼻、喉、気道、肺、胸郭などの臓器に関する疾患を扱う科目です。外科と内科に分かれています。
今回は、呼吸器内科に転職した看護師の一日を紹介していきます。
6時30分 起床・朝食
私が勤務しているのは総合病院の呼吸器内科です。呼吸器は内科と外科がありますが、どちらも忙しい科目です。朝は遅刻しないように目覚ましをたくさんセットしておきます。不規則な生活をしているので目覚ましは欠かせませんね。
7時 準備
着替えて身だしなみを整えたら、あとはカバンを持って出勤するだけです。持ち物はどこの科目でも同じです。
7時25分 出発
車通勤なので、車に乗って15分くらいの道のりを運転します。前の職場よりも近くなったので転職して良かったことの一つです。
7時45分 到着
従業員専用の駐車場に着いたらすぐに更衣室(ロッカー)に向かいます。ロッカーで仲の良いスタッフと会話しながら準備をする流れです。
8時05分 ナースステーション到着
着替えが終わったら、ナースステーションに向かいます。早めに行って同僚と話したり、仕事の準備を進めておきます。
8時30分 申し送り 勤務開始
朝礼をやって、夜勤の人からの引継ぎを受けます。申し送りと呼ばれるものですね。ここからが呼吸器科の勤務開始です。うちの病院は呼吸器外科、呼吸器内科に分かれていて、私は内科の所属です。引き継がれた内容を元に、今日のやること、他の科目への移動、退院する患者さんについての確認をとります。
まず最初にやることは点滴、血液検査、血圧測定、呼吸生理の把握などです。他の科目と大きく違う点はやはり呼吸器関連の業務があることでしょうか。呼吸生理とは、「ガス交換・運搬」「換気量と死腔・換気血流比」「肺胞気-動脈血酸素分圧較差(A-aD02)」のことで、これが呼吸器科の看護師の大切な仕事です。転職して最初にマスターすることになりました。あとは、医師が胸腔ドレーン挿入・抜去をする際の補助介助をします。酸素流量計の接続や、鼻カニューレの装着も呼吸器科の看護師の仕事です。
私は外来は担当しないので、入院している患者さんのところを順番にまわっていきます。呼吸器内科は長期入院の患者さんが多く、患者さんの性格も把握しています。毎日接していると仲良くもなれますしね。3ヵ月以上入院している患者さんも多いです。コミュニケーションをとりながら、異常がないか診ていきます。
10時
外科に移ってもらい手術を受ける予定の患者さんがいるので、そのための準備と説明、移動をおこないます。外科と内科の連携がとれているのでやりやすいです。
11時
入院患者さんのケアに入って、昼食の配膳、服薬の準備をします。午前にやることが終わっていなくてお昼の時間になってしまうとかなりバタバタします。
11時45分
この時間から順番に休憩をとっていきます。休憩ではないグループの看護師で昼食の準備と配膳です。自分が休憩のときは、病院の食堂で食べることになっています。仲が良い看護師の友達と一緒に食べることが多いですね。
13時 午後の勤務
午後もミーティングをして作業の続きをやっていきます。呼吸器科はガンの患者さんもたくさんいるので、抗がん剤治療のケアもしていきます。心のケアも看護師の仕事です。転職しても「心のケア」、「コミュニケーション」の経験はとても役にたっています。あとは、感染症予防の知識は呼吸器科で働くなら必須です。院内感染が広がるのが早いです。
16時
少しだけ落ち着ける時間帯です。とはいえ他の人の作業が忙しいとそっちを手伝うので落ち着けるというほどではありません。もう少ししたら夕食の準備も始まります。新しい患者さんの対応に追われることもあります。あとは看護記録をつけたりもします。
17時 申し送り
夜勤の看護師が出勤してくるので、申し送りに入ります。昼間にやったこと、気になること、伝えたいことを伝えます。
17時30分 終業
この時間で勤務終了です。残業はあるときもあれば、ないときもあります。夜勤の人数が足りてないときはそのまま手伝いに入る感じですね。
18時30分 帰宅
勤務が終わったらロッカーで着替えて挨拶をして病院を出ます。残業がない日はそのまま友達と遊ぶこともありますが、仕事終わりは家に直帰することが多いですね。
19時 夕食
実家で家族と暮らしているので一緒に夕食をとります。日勤のときはできる限り家族との時間を一緒に過ごすようにしていますね。
20時 リラックスタイム
呼吸器科の勉強をしたり、軽くランニングをしたり、好きなことをして過ごします。仕事のことは意識して考えないようにします。考えてしまうとどうしても止まらなくなってしまうので、仕事とプライベートは切り替えています。
0〜1時 就寝
次の日に備えてこの時間に寝ます。
以上になります。呼吸器科は、呼吸器特有の看護処置もありますし、呼吸器と言っても病気や症状は様々です。とても勉強になる毎日を送っています。あとは、内科だと患者さんと長く向き合うことになるので、そこが嬉しくもあり、ときに悲しい経験もします。

看護師転職・求人 診療科目別 呼吸器科 転職・求人先と仕事内容
看護師として呼吸器科に転職する場合、選択肢は総合病院の呼吸器内科か呼吸器外科、もしくはクリニック等の小さな病院ということになります。
総合病院は患者数も多く、扱う症状の幅も広いので、呼吸器に関する総合的な知識とスキルが身に付きます。
クリニックの場合は、呼吸器のみというところは少なく、内科全般を幅広く看護していく形になるでしょう。
呼吸器内科の場合、肺がん(手術適応でない腫瘍)、転移性肺腫瘍、胸腺腫、COPD(慢性閉塞性肺疾患=肺気腫、慢性気管支炎)、肺炎、急性気管支炎、肺膿瘍、気管支喘息、咳喘息、気管支拡張症、胸膜炎、睡眠時無呼吸症候群などの病気を診ます。外科の場合は手術適応の腫瘍全般(ガン含む)、術後合併症、気胸などを診ます。外科であっても、手術後の内科的治療も含めて診ていくところがほとんどなので、内科でも外科でも呼吸器科全般の知識がつくのに違いはありません。
呼吸器科ではCOPDの患者数が増加しており、年齢層が高い病気なので、呼吸器内科にかかる方は高齢者の患者さんが増えています。
高齢者は、呼吸器科以外の病気にかかっている可能性も高いため、専門領域だけでなく、常に全身状態を気に掛けるスキルも必要です。
ご高齢の方の看護がやりたいという人にも向いている科目だと言えますね。
ガン患者さんの割合が高いのも特徴の一つで、内科の場合は進行がんで手術適応外の患者さんを診ることもあるので、終末医療の知識、経験も得られます。
総合病院であれば夜勤、変則勤務、交代勤務があり、クリニックの場合は病院によりますが夜勤はないところがほとんどです。
給料は一般的な看護師の平均と同じくらいで、病院によって差がありますので転職の際はしっかりと条件をみておくといいでしょう。

看護師転職・求人 診療科目別 呼吸器科 現役看護師からの転職・求人アドバイス
実際に呼吸器科への転職に成功した私からの転職、求人のアドバイスをお伝えしていきます。
私は現在、総合病院の呼吸器科で働いています。以前は別の病院の小児科で看護師をしていて、そこから転職してきた形です。
以前働いていた病院はかなりハードで残業も多く、体を壊してしまいました。小児科も良い職場ではありましたが、子供の看護には大人の倍以上の労力を必要とします。疲労がたまっていたのかもしれません。
ただ、看護師は続けたいと考えていたので、少しでも誰かの役に立つ仕事がしたいと思い、もう一度看護師をやることを決意したのです。
転職してもまた前みたいに体を壊してしまわないか不安でしたが、転職サイトの担当の人が、残業が比較的少ないところを紹介してくれたのでよかったです。
呼吸器科で専門的な知識や技術を得たいと思い、呼吸器科を希望し、無事に転職することができました。
呼吸器科は肺に疾患を抱えた人が多く、苦しそうな患者さんの手助けができるよう、毎日全力を尽くしています。転職した当初はわからないことだらけでしたが、前職の小児科の経験があったこともあり、自分で勉強してすぐに慣れることができました。小児科とは真逆でご高齢の患者さんが多いですが、コミュニケーションはとれるので安心して看護ができています。
私からの転職アドバイスになりますが、もし呼吸器科で働きたいと思うなら、総合病院よりもクリニックを狙ってみるのがオススメです。総合病院は希望の科に行けるかどうかわからないので、呼吸器科があるクリニックであれば確実です。ただ、スキルアップの面でクリニックは最先端の手術や治療を経験できないので、そこは自分のライフスタイルに合わせて選んでいくのがいいと思います。総合病院でも熱意や経験で、希望が通ることもありますしね。
あとは、手術前後の仕事を経験したいのであれば、外科がオススメです。呼吸器外科は胸部CTやMRIなど、他ではあまり経験できない検査の介助ができます。
自分のやりたい仕事を想像して、それに合うような場所に転職することで、その転職はきっと良いものになりますよ。
