
看護師転職・求人 働き方 透析看護師 ある日のタイムスケジュール
透析看護師として転職に成功した人の一日のタイムスケジュールを紹介します。
一般的に「透析」とは、腎臓機能の低下した患者さんに対して人工的な透析療法を行なう血液透析を指します。今後は日本の高齢者が増えることで、透析を必要とする患者さんも増え、透析看護師の需要も高まると言われています。総合病院には大抵透析科、透析室がありますし、クリニックなどの小さめの病院でも、透析をやっているところは増えてきているように感じます。
今回は、クリニックに勤務する透析看護師の一日を紹介します。
6時30分 起床・朝食
私の勤務しているクリニックは早番と遅番でわかれています。クリニックでわかれているとこは珍しく、人工透析科ならではだと思います。夜勤はありませんが早番の場合はこの時間に目覚めます。起きたらまずは家族全員分の朝食を作ります。主婦業もあるので朝から大変です。軽く化粧をして準備をしたら、子供は旦那に任せて家を出ます。
7時30分 通勤
勤務している透析専門のクリニックまでは家からかなり近く、車で5分くらいの距離になります。
7時45分 病院に到着
病院に着いたらロッカーで挨拶をしつつ、すぐに着替えもおこないます。
透析をやっている小さな病院なので、みんな仲が良く、人間関係も良好です。
7時55分
現場に集まって朝礼をおこないます。重要事項を伝えられることがあるのでメモは必須ですね。看護師だけでなく、医師や臨床工学技士も一緒に集まります。
8時00分 勤務開始
器具のチェックや掃除をしていると、来院の時間になり患者さんが来始めます。来院された患者さんから透析をやっていきます。
患者さんがきたら体重測定をおこない、簡単な問診、バイタルサインチェックをします。看護師の基本ですね。ドライウェイトと測定した体重をもとにその日の除水量を算出します。透析機器への入力も自分で行います。
穿刺(体に針を刺して液体を吸い取る)部位と留置に問題がないかを確認し透析が開始になります。
ルートを固定し患者の環境を整えながら患者の状態に変化がないか、バイタルサインを測定しながらベッドの横で観察を行います。しばらくして問題がなければ次の患者さんに移ります。
11時30分 休憩
交代で30分休憩を取ります。片方が休憩している間は、もう片方のグループの看護師がラウンドして透析患者の状態を見守ります。
お昼どきに関係なく、トラブルが起きた場合はすぐに医師を読んで対処します。ちょっとしたトラブルや容態の変化が命に関わります。
お昼は30分しか休憩時間がないので急いで昼食を取ります。自宅からお弁当を持ってくることが多いです。
12時
休憩が終わる頃には午前中に透析を開始した患者さんの処置が完了するので、終わった人から返血と呼ばれる血を返す作業を開始していきます。
13時
午前の患者さんが終わったら次は午後の患者さんが透析にやってきます。看護助手の人に指示を出したり、忙しい時間は続きます。クリニックなので看護師の数も少なく、まとめ役を任せてもらっています。
14時30分
2グループに分かれて午後の休憩を取ります。休憩時間は30分なので休憩室でお茶を飲んでいるとすぐに過ぎてしまいます。
15時30分
休憩が終わったら、午後の早い時間に来た患者さんの透析が終わり次第返血をおこなっていきます。
これは私だけの感覚かもしれませんが、透析科の患者さんはけっこう癖がある人が多いので、しっかり患者さんに向き合わないと、なかなか大切なことを引き出せません。治療自体が辛いものなので、うまく本音を引き出して、患者さんの力になれるようにコミュニケーションにも私はかなり気を遣っています。
17時 業務終了
早番はここで仕事が終わります。途中になっている作業があれば、やっていくか、遅番の看護師に引継ぎます。遅番の人手が足りないときはそのまま残業になります。
基本的に仕事が終わったらすぐに帰る準備を始めます。家に帰って家事をしなければいけないので急ぎます。
17時15分 帰宅
家に着いたら夕食の準備や洗濯などの家事を一気にやってしまいます。透析看護師になってからは家事の両立ができています。
19時 夕食
家族みんなで夕食を食べます。転職前はなかなかこういう時間は作れませんでした。
23時 就寝
夕食後は家族でゆっくり過ごして、家事の残りを片付けて、子供を寝かしつけて、お風呂に入って寝る準備です。
夜勤がないため生活リズムが崩れることなく、しっかりと睡眠をとることが可能です。
以上になります。透析看護師は、透析に特化した仕事をこなしていく感じです。体力的には他の科目と比べると楽な作業が多いので、体力に自信がない人にもオススメできる仕事です。

看護師転職・求人 働き方 透析看護師 転職・求人先と仕事内容
看護師の転職先として透析看護師を目指すのであれば、選択肢は2つです。総合病院の透析室に転職するか、クリニックもしくは専門施設への転職です。総合病院に転職する場合には透析看護師になれる保証はなく、配属先は運の要素が含まれます。確実に透析看護師を目指すのであれば、クリニックなどの専門施設を目指していくのがベターです。
透析看護師の仕事内容は専門的で、一般的な看護師の仕事内容とは少し変わってきます。具体的には患者さんの健康管理と指導、透析のプライミング(準備)、透析のための穿刺・抜針・止血、透析に使う機械の操作、透析中の患者さんのバイタルチェック、フットケアや精神面など患者さんの総合的なケアがあります。
透析中は血圧低下がないか確認しつつ、気分の悪くなった患者さんがいないかなど、広く目を配ることが大切です。他には、病気についての相談などを受けながら、精神的な心のケアも必要です。
1回に4時間ほどの時間がかかり、1日おきに利用する方が多いです。そのため同じ患者さんと接する時間が多いので、会話の中で良好な関係を築きながら、少しでも心地よく過ごしてもらうことが看護師の仕事となります。
上記のように専門的な業務内容になるため、透析看護師としてのスキルはやればやるほど身に付いていきます。ただ、逆に透析看護師から別の科目の看護師になる場合、透析ではあまりやらない看護師の基本的な業務を忘れてしまう可能性があるので、透析看護師をやるなら長く続ける覚悟を持って転職活動することをオススメします。
透析看護師の給与は他の看護師の給与水準とおおむね同じで、大きな病院ほど給料は高くなる傾向にあります。ただ、クリニック等の小規模な病院に限って言えば、他の科目に比べて給料は高い傾向にあります。透析という専門的な業務が多くなるためだと思います。
総合病院でもクリニックでも、夜勤は基本的になく、土日が休みのところも多いです。ですので、休日を充実させたい、残業を少なくしたいという人にもオススメできる転職先だと言えます。

看護師転職・求人 働き方 透析看護師 現役看護師からの転職・求人アドバイス
ここからは、実際に透析看護師として転職を決めて働いている私からの転職に関するアドバイスになります。
私は元々総合病院の外科で看護師をしていました。元々外科にたいする憧れがありましたし、毎日がハードでやりがいのある職場でしたが、結婚を考えたときにこのまま続けていくのは難しいなとふと考えることになったのです。
外科は残業も多かったですし、仕事内容はハードで、結婚や出産といったことを考える余裕がなかったからです。毎日残業は当たり前でしたし、夜勤の交代金も正直体にはかなりきていました。
看護師として続けていきたいという気持ちと、女としての人生も考えなければいけない気持ちと、その両方でずっと悩んでいたのです。出産を考えると若いうちに決断しなければいけません。
そこで、看護師として別の働き方はないものかといろいろ考えたうえで辿りついたのが、今の「透析看護師」の仕事です。
先輩の看護師が透析科に行っていたので、いろいろ話しを聞いているうちに興味が出てきたのです。
総合病院は結婚して辞めるつもりだったので、それならクリニックのような透析を専門でやっているところで働きたいなと思って転職活動をしたのです。まずは転職サイトに登録して、他の科目の求人も見つつ、家の近くにある透析クリニックの求人を探してみました。
その結果、家のすぐ近くの透析クリニックを見つけて無事に転職することができました。
透析看護師の仕事は、その名の通り透析の補助をすることです。機械の扱いに最初は戸惑いましたが、毎日勉強しながら現場で学び、今では透析看護師として他のスタッフをまとめたりもしています。
なによりよかったのは夜勤がないことで、残業も少ないので家族との時間が作れています。結婚後も家事をやりながらうまく両立させて働けていると思います。
これらの経験を踏まえたうえで私から言える転職のアドバイスは、自分の人生に合わせた転職をすることが大切だということです。
人にはライフスタイルがありますし、優先したい条件もあると思います。それが私の場合には夜勤無しで家事との両立ができるという条件でした。
ですので、これから転職活動をするのであれば、一度自分がやりたいこと、譲れない条件などを書き出したうえで転職先を探すと、あなたに合った転職先を探しやすいと思います。
看護師は大変ですし、転職となるとそれだけで労力がいるものですが、今の職場に不満があるのなら、まずは転職活動の第一歩を踏み出すことが大切ですよ。
